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アイルランド首相,大統領 人権問題に迫る

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2001年9月4日
アイリッシュ・タイムス

朱鎔基中華人民共和国首相の4日間のアイルランド訪問の2日目に、チベットの人権問題と状況についての強力な介入が、アイルランドのアハーン首相とマッカリース大統領により行われた。

貿易問題と国連安全保証理事会に関する共通の関心事項についても討議がなされた。

アイルランド首相が、繰り返し中国に対し国際的な人権の基準を厳守するように繰り返し求めたことに関係者は驚かされた。アハーン首相は、特に、現在中国において、裁判もなく拘留されている趙明氏の取り扱いを問題とした。趙明氏はダブリンのトリニティ・カレッジの大学院生であり、法輪功の信奉者でもある。

アハーン首相は、中国首相が法輪功を悪魔のカルトと非難しているにもかかわらず、趙明氏について調査するという約束を取付けた。

マッカリースアイルランド大統領と朱鎔基首相との会談は、マッカリース大統領により中国への圧力が保たれ、両者が、主にチベットに関し「有益な、大変率直な意見交換」がなされたため、20分の予定から45分に延長された。

昨年10月ベルファストでの平和会議でチベット指導者であるダライ・ラマと逢ったマッカリース大統領は、ダライ・ラマの対外的な問題に対する広い人道的なアプローチに深く感動した。大統領は、外国支配下の抑圧された国チベットに対しての「広く国際的な観点」を説明しようと試みたということだ。アイルランド大統領と中国首相との会談は、「大変友好的」で、意見交換に「興味」を示していたにもかかわらず大きな前進があったとは思えない。

朱鎔基は2度わたり、大統領に対し、早い時期(可能であれば来年)の中国への招待をした。大統領はこれを承諾し、友好的なまま会談は終了した。

訪問2日目には、経済的な側面が強くあった。

昨夜ダブリン城で行われた公式晩餐会では、アハーン首相が中国と朱鎔基の役割を次のように大きく賞賛した。「過去20年間、これまでに実行されたことのない、最も野心的で、困難な経済変革に取り組んでいる」

また、アハーン首相は中国とアイルランドとを比較して次のように語った。「我々のこの40年間の経験の中での大きな業績は、特に農業と比較的大きな国営分野により構成されていた経済を、ハイテク分野を強調した製造業とサービス分野を基調とした経済に変革したことである」

朱鎔基は英語での講演で、アイルランドを次のように言い表した。「世界文化の空に輝く星であり、経済発展と国際競争力において、先進国に肩を並べる国である。そして”ヨーロッパの小さな虎”のニックネームを勝ち取った」

「中国人民は1971年の国連総会において、アイルランドが中国の国連加盟の回復にあたり、賛成に投票したことを欠して忘れない」と朱鎔基は付け加えた。